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豚丼物語 第二部 豚肉編[5/6] 栄 養
ビタミンB群が豊富な豚肉。豚丼は味ばかりでなく、効率的にエネルギーを得る上でも優れた食べ物と言える(帯畜大)
 「豚肉には牛肉の10倍以上のビタミンB群が含まれている。ビタミンB1が不足すると脚気(かっけ)を引き起こすが、1970年代後半の調査によると道内の患者発生率は九州の10分の1程度だった。『北海道は全国で最も豚肉の消費量が多いから』という専門家もいる」

 帯広畜産大学畜産科学科の関川三男教授は「たんぱく質や脂肪が多い」「太りそう」といったイメージを覆す豚肉の「ヘルシー」さを強調。豚丼を「良質なファストフード」と位置付ける。

体温維持効果で寒冷地に最適 - ビタミンB群豊富でヘルシー
 ビタミンB群を代表するビタミンB1(チアミン)はエネルギー代謝と密接で、体内の糖質をエネルギーに変える上で欠かせない。成人は毎日1・1-1・3ミリグラム必要だが、豚ヒレ肉は100グラムだけで1・3ミリグラムほどを含む。一方、牛ヒレ肉はわずか0・1ミリグラム程度で、必要量を野菜だけで満たそうとすると膨大なボリュームになる。

 豚肉は漢方でも滋養強壮の特効薬として珍重されてきた。脳細胞や神経細胞はブドウ糖のみをエネルギー源とするため、ビタミンB1の欠乏は物忘れや集中力散漫なども引き起こす。

 「炭水化物を効率よく消化する上で、白米と豚肉を組み合わせた豚丼は理にかなっている。糖質が筋肉を働かすエネルギーに変わると、熱を発して体温維持を助ける。豚丼は寒冷地の食べ物としても適していると考えられる」と関川教授。

 「豚肉は脂肪と赤身の部分を簡単に切り離せるため、良質なたんぱく質を摂取しやすい。ビタミンB群は水に溶けてしまうので、豚丼は豚しゃぶより効率的」と調理上のメリットも指摘。味覚の面でも「豚肉の脂は牛や羊の肉より融点が低く、人間の体温で溶けるほど。冷えても口の中でざらつかず、舌触りがいい」と太鼓判を押す。

 厳しい開拓生活を乗り切る上で、重要な栄養源となった豚肉。十勝で生まれ、庶民の味として広まった豚丼は、豚肉の長所を最大限に活用するための知恵が込められている。

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